JA共済のライフロードは生命保険料控除の有効な活用先!


生命保険料控除の一枠である個人年金保険料控除。

この枠を埋める最良の手段は、勤務先が福利厚生制度の一環として用意している「拠出型企業年金保険」であると、以前記事にしたことがあります。その際の記事はこちら

友人から相談された際には、基本的に拠出型企業年金保険を勧めていたのですが、中には勤務先で用意されていない場合もあります。

そんな時にどうすればいい?ということで色々探して行きついたのがJA共済のライフロードです。平準払いの保険には珍しい利率変動型である点など非常に魅力的な部分が多いので今回紹介させていただきます。

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JA共済ライフロード最大の特徴「予定利率変動」

通常の個人年金保険と大きく異なる特徴は予定利率変動型という点です。

通常の個人年金保険は、加入時から予定利率は変わらないため、今の低金利環境下においては非常に低い予定利率で数十年固定されてしまいます。つまり長い期間加入していてもそれほどお金が増えないということです。

一方で金利が上昇し、インフレが進めばどうなるでしょうか?

老後資金用にこつこつ貯めているお金は、低い利率で固定された状態で運用されるため、金利の上昇および物価上昇に追いつけず、受取時には実質目減りしてしまうのです。

その点、ライフロードは予定利率が変動する保険であるため、金利が上昇し、インフレが進んでも、ある程度はそれに連動するため、通常の個人年金保険と比較すると目減りしにくいのです。

予定利率変動型の保険って、さほど珍しくはないのですが、一般的に銀行の窓口で販売している加入時に一括で保険料を支払う終身保険、いわゆる「一時払い終身保険」に多い印象だったので、平準払い個人年金保険に登場したのは少々驚きでした。

肝心の予定利率は?

予定利率変動型といっても最低保証部分の予定利率が低くてはお話になりません。

ライフロードの最低保証利率は下記のとおりです。

当初5年間の最低保証予定利率:0.5%
6年目以降の最低保証予定利率:0.75%

市場金利がどれだけ低くても、ここは最低でも保証しますよというのが上記の利率です。

2017年4月に標準利率が0.75%に引き下げられたことを考えると、そこまで悪い数字ではありません。最低限のボトムは保証してくれているので、まずまずです。

それでは、平成29年度の予定利率はというと

当初5年間の予定利率:0.5%
6年目以降の予定利率:1.5%

当初5年間については固定の予定利率で、予定利率変動型に移行するのは6年目以降です。
当初5年間は目をつぶるとして、6年目以降の1.5%というのはなかなかに魅力的な数字ではないでしょうか。

どのように利用するか?

予定利率変動型といっても変動部分に過度に期待するのは禁物です。

保険会社は慈善団体ではありませんので、自社の利ザヤ確保が最優先でしょうから、市場金利に完璧に合わせて変動するとは思わない方がいいでしょう。

では何を目的に加入するかといいますと、既に述べている通り個人年金保険料控除です。

掛金を毎月7,000円にして、個人年金保険料控除の枠80,000円をフルに使います。

こうすることで、所得税は40,000円、住民税は28,000円控除されます。

所得税率が20%、住民税率が10%だとすると年末調整による還付金は以下の通りです。
40,000×20%+28,000×10%=10,800円

こんな人は加入してみてはどうでしょうか?

勤務先に拠出型企業年金保険がない人で個人年金保険の加入を考えている人

こんな人は加入してみてもいいんじゃないでしょうか。

おすすめ度が明治安田の「じぶんの積立」や拠出型企業年金保険と比較して弱いのは、解約した際に元本割を回避するまでの期間が長いことです。

JA共済のホームページ等からは確認できませんが、通常の個人年金保険は加入後十数年経過してやっと解約時の元本割れを回避できます。つまり資金の流動性が極めて低いということです。

それに対して明治安田の「じぶんの積立」はいつ解約してもOKです。

拠出型企業年金保険も商品によりけりでしょうが、私が加入しているのは5年目以降であれば解約時の元本割が回避できます。

ライフロードの加入に際しては、勤務先の福利厚生制度に拠出型企業年金保険がないか十分に確認しましょう。

JA共済の狙いは?

あくまで私個人の考えですが、金利リスク・信用リスク等を踏まえると、JA共済の運用サイドの人にとっては、6年目以降の利ザヤを確保するのは結構大変な数字なような気がします。

JA共済のディスクロージャー誌をみても、為替リスクはほとんどとっておらず、運用の中心は為替ヘッジ付の外債と国内の劣後債等が中心になるはず。

ヘッジコスト控除後の利回りはぎりぎり1.5%に届くか届かないかぐらいではないでしょうか。

そこまでして何故販売するのかというと、やはりこれも顧客との接点づくりでしょう。

ライフロードを皮切りに、保障性の商品、損害保険の提案につなげていくのではないでしょうか。まぁ共済ですので民間の生保と比較すると安いので、考えようによってはありかもしれませんけどね。

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