ソーシャルレンディングについて考えてみた


今、ソーシャルレンディングが流行っているようです。SBIもSBIソーシャルレンディングという会社を立ち上げ、さまざまな案件を出しております。

その中でも今回考察するのは、太陽光ファンド、いわゆるメガソーラーファンドというやつです。SBIソーシャルレンディングとかでもちょくちょくレンディングの募集をしております。今は募集しておりませんが、SBIが募集をしていた時は期間1年で想定利回りは7%と非常に高いです。しかし当然利回りが高いからにはそれ相応のリスクがあります。

折りしも仕事で機関投資家向けの太陽光ファンドの分析をしていたので、ちょうどいいなと思い記事にして見たいと思います。

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機関投資家向けの太陽光ファンド

スキームは、銀行がファンドにお金を貸して、その貸付債権を機関投資家が買うと言う所謂証券化商品の形態が多い印象です。もちろん直接融資に参加する形態もあります。いずれも有担保がほとんどです。

貸付の返済原資となるのは太陽光発電による売電収入ですが、当然と言えば当然なのですが、メインシナリオ、リスクシナリオを基本としたいくつかの発電シミュレーションが提示されています。機関投資家も慈善事業で投資するわけではないので当たり前です。

そして気になる利回りですが、だいたい目線としては2%ちょっとで、2.5%ほどあればいいかなという感じです。今の国内債券の利回りやヘッジコスト控除後の外国債券の利回りと比較しても十分投資妙味があります。

ちなみに期間はだいたい10年以上がほとんどです。

ソーシャルレンディングの太陽光ファンド

スキームは、機関投資家向けのものとほとんど一緒ですが、融資形態が多い印象です。まぁソーシャルレンディングなわけですから、わざわざ証券化するのも手数料がかさむのでしょう。担保についても、太陽光発電を実際に行う土地等を担保にしており、投資元本について一定の保証があります。

返済原資となるのは、これも機関投資家向けと同じく売電収入です。しかし、大きく異なるのは発電シミュレーションが私が探したかぎりでは見つかりませんでした。投資期間が短いからいらないじゃんって発想なのかもしれませんが、返済原資となる部分ですから、いくら期間が短いとしてもないのは少し不安になります。

利回りは5~7%です。私が見たSBIのものは7%でした。やはり機関投資家向けと比較するとかなり高い印象です。まぁ当然と言えば当然なのかもしれませんが、銀行が貸さないようなよくわからない事業主に出資しようと言うわけですから、その分のプレミアムでしょう。ちなみにS&P500の長期での期待リターンは7%弱です。また私が保有している海外ETFのPFFの直近分配金利回りは6%を超えています。

投資期間は、だいたい1年未満です。投資期間が短くなればなるほど利回りが低くなるのが普通なので、やはりかなりのプレミアムがのっていると考えるのが妥当でしょう。プレミアムがのっているということはそれ相応のリスクがあると言うわけです。

まとめ

ソーシャルレンディングだけで案件を見ている、比較対象がなく利回りだけにつられそうになりますが、機関投資家向けのもの、他のアセットと比較検討すると色々と見えてくるものがありますね。

太陽光ファンドに限らず、ソーシャルレンディングを行う上で見るべきポイント、考えるべきポイントとしては
・元本を保証する担保はあるか
・シミュレーションがあるか(メインシナリオ・リスクシナリオと数本あるのが理想)
・機関投資家向けと比較してプレミアムがどの程度のっているか
・投資期間に対してのリターンは適当か
・他のアセットの期待リターンと比較してどうか
・そもそも何故その利回りで募集をかけるのか
といったところでしょうか。

ちなみに私も恥ずかしながら最初はみていていいなぁと思っていましたが、仕事で分析してみて、他のアセットと比較するととてもじゃないけど怖くて投資できないなと感じた次第です。
期待リターンから考えても、PFFやVOOを買いますね。

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