今のご時勢、どこの会社もブランド戦略なるものを積極的にやっております。
会社主導のブランド戦略を深く考えずにやる前に、自分自身のブランド戦略の策定、いわゆるセルフブランディングをしていくことこそ大事ではないか、そんなお話です。
会社人生が全てではないが、会社にいる限りはそれなりに評価されたいというわがままサラリーマンには必須の戦略です。
セルフブランディングの効用
サラリーマンが個人でセルフブランディングなんて何をするのか、と難しく考える方がいるかもしれませんが、なんてことはありません。何をいわれようが、自分のやりたいようにやるだけです。
何だそれだけ？と思われるかも知れませんが、それだけです。
但し、中途半端にやるのではなく徹底的にやるのです。良くも悪くも周囲の人からこいつはああいうやつだからと思われてしまえば勝ちなわけです。
セルフブランディングに成功すると何がいいのかというと、自分のやりたいようにやっているだけなのに、それなりに評価され認められる点です。まさに会社人生が全てではないが、組織に属している限りはそれなりに評価されたいという価値観の人にぴったりなわけです。もちろん言われたようにやる会社に従順な人に劣後するのは言うまでもないので、お含みおきを。
成功させるためには？
セルフブランディングにより周囲に認知させたいイメージは、周りの人から見ると独りよがりなものになりがちです。端的に言うと自分のわがままを周囲に認めてもらうわけですから、それだけの対価を提供する必要があります。
例えば、仕事は誰よりも速く正確に先取りしてきっちりやるとか、帰りは早いけど来るのも早いとか、他の人よりも専門知識を多く持っているとかです。要は文句を言わせる余地を残しておかないということです。
私のブランド戦略遍歴
参考として、入社以来、私が取ってきたブランド戦略を具体例としてあげていきます。
入社当時～飲み会は基本的に行かない！
とにかく私の配属先は飲み会が多かった。週4～5とかはざらで、ちょっと夜ご飯を食べがてら一杯いこうというのであれば全然いいのですが、2次会に行き、カラオケに行きと、延々と続くわけです。当時は仕事ならまだ遅くまで残ってもいいが飲み会でそんなに拘束されるのはいやだと思い、早々に飲み会には基本的に行かないというスタンスを打ち立てました。
その代わり仕事は200%の力でやりますからと公言してました。最初は入社したばっかりの新人が生意気なといわれていたようですが、実際に仕事をしっかりこなしていくうちに徐々に周囲の評価が変わり、とりあえず仕事は私、飲み会はあの人にといった棲み分けになりました。
主な効果は飲み会に行かなくてもうるさく言われなくなったこと、仕事についての評判はダントツで高かったこと、飲み会に行かずに帰って勉強もしておりましたので専門知識をもった人と認識されたことなどです。
思いもよらなかった効果としては、たまに飲み会に行くとすごく喜ばれ、レアキャラの私が来るだけでプレミアムな会になったことなどです。そして心底助かったと感じたのは、職場で同じ女性に対して男性間で痴情のもつれがあった時に、私は基本的に飲み会に行かない人間と思われていたので、聴取をされずに済み、左遷等の目にあわなかったことです。
入社4年目～とにかく早く帰る！
転勤で今の資産運用部門に来てからは、営業現場とは異なり合理的な人が比較的多くなりました。仕事がちゃんと出来ているのであれば帰ってもいいという風潮と、昇格したことで裁量労働者になり残業代がつかなくなった事も後押しして、とにかく早く帰りたくなりました。
当然そう認識されないといつまでたっても早く帰れないので、まずは仕事全部終わりました、やれることないですか？（ないことはわかっている笑）と外堀を埋めにかかり、ないといわれれば、じゃ帰りますといって颯爽と帰る。こんな感じで最初はこういう形で仕事がなければ帰りますというスタンスでいき、徐々に残ってまでする仕事じゃないから帰りますというスタンスにし、今は普通に○○時なので帰りますという感じです。
当然仕事も終わってないのに早く帰るとなると反感を買いますので、頭の中にスケジュールを叩き込み何を言われても言い返せる状態にしてます。おまけに私の場合は早く帰るかわりに、早く出社したりお昼休憩を少し早めに切り上げて仕事に取り掛かるようにしているので、労働時間的にも十分確保できていますとアピールしている。
主な効果は早く帰れるようになったこと、みなし残業なので早く帰れば帰るほど時間給があがることなどです。
副次的な効果としては、自宅で色々な調べものが出来るようになったことでスキルアップにつながり、仕事に実践していくことで更なる効率化を図れるようになったことです。
今～有給を取る！
政府の働き方改革の後押しもあり、勤務先でも働き方の改革が推進されています。その一環で有給の取得推進もされており、私はその時勢をかりて、今年度は有給をどんどん消化していくと先日の期末面談で宣言しておきました。上司としても会社が有給取得推進と言っている以上ダメとは言えず、むしろ急先鋒になってくれと託されました。
今年度、どれだけ有給を取得できるかはまだわかりませんが、年末に振り返れたらと思います。
最後に
先日就活生向けのセミナーで説明会をしました。私は資産運用部門に所属しているので、人事からは資産運用について話すように言われてました。就活が始まって間もないせいなのか私の話が面白くなかったせいなのか、投げかけられる質問は資産運用のことではなく、労働環境や転勤のこと、異動の希望は通るのかといった質問がほとんど。
それならということで、労働環境も異動の希望もある程度は自分の思い通りに出来るよという意味もこめて、セルフブランディングの話をしました。そうすると思いのほか学生が食いついたようで、ちょうど別のブースでブランド戦略を専門にやっている部署の方が説明をしていたのですが、そっちからも人を奪ったようで結構な盛り上がりを見せたわけです。
会社主導でやるようなブランド戦略なんか学生からしたらよくわからないし興味もないでしょうから当然といえば当然です。人も集まりどんどん賑やかになってくるに従い、私もヒートアップしてきて、「ブランド戦略の部署はこういってましたけど？」という質問に対して、「こっちは個人のブランド戦略の話で、自分の人生にも影響を及ぼす。あっちとは本気度や生々しさも違うよ」とかいう始末。
最後に資産運用の話をしないとと思い、セルフブランディングを成功する上では自分自身でも資産運用を行い、経済的に自立して会社に縛られないことを目指すのが肝要ですと無理やり持っていき、終了しました。説明会は大好評で終わったものの、人事の人からは関係ない話はしないで下さいと釘を刺されたのはいうまでもありません。
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