その動きは突然ありました。5月18日の日経新聞の朝刊にてSBI証券がイデコの運営管理手数料を無条件に無料にするという記事が掲載されました。ちなみにその時点ではSBI証券のホームページのニュースリリースには記載はなく、新聞記事が先行するという状態でした。金融機関に勤務する私からすれば、かわってるなぁという印象です。
一部の界隈では、SBI証券が楽天証券を巻き返しまた優位にたったと騒がれていましたが、それも束の間、楽天証券も無条件に無料にすると公表し、手数料面では完全に横並びの状態になりました。これまた金融機関に勤務する私からすると、楽天証券の動きは異常なまでに早いという印象です。決裁権限が低いのか、トップが完全なトップダウンでやらせたのか・・・いずれにせよ私の勤務先ではありえないことです。
ではここで、SBI証券、楽天証券の状態をまとめて行きたいと思います。
目次
SBI証券、イデコの運営管理手数料無条件無料に!
従来:残高が50万円以上ある場合は無料(※)
※:2017年6月末まではキャンペーン期間中につき無条件無料
現在:運営管理手数料は無料
いやーついにやってくれましたね!以前キャンペーンが延長された時の記事では、6月末に再度キャンペーンの延長をすると予想していましたが、それを更に超える対応をしてくれました。
思うに、メガバンクの一角、みずほ銀行がかなり緩い条件でイデコの手数料を無料にした(詳細は、みずほ銀行のイデコが運営管理手数料無料を参照)ことを受けての対応ではないでしょうか。
ネット証券のSBI証券にとって、数万人以上の営業部隊を擁し、抜群の知名度を誇るみずほ銀行は脅威のはずです。それならばということで早めに業界初となる無条件無料でインパクトを取っておこうという策略でしょう。楽天証券のあまりの動きの早さに一瞬で潰されましたが。笑
楽天証券、イデコの運営管理手数料無条件無料に!
従来:残高が10万円以上ある場合は無料(※)
※:2017年末まではキャンペーン期間中につき無条件無料
現在:運営管理手数料は無料
非常に早い動きでしたね。完全にあっぱれです。日系の金融機関に勤務している人なら誰もがこの動きのはやさに驚いたのではないでしょうか。
イデコ口座はどの金融機関で持つべき??
SBI証券、楽天証券が最優先となり、次点がみずほ銀行でしょう。
商品ラインナップについては、各社とも申し分のない取扱いですので、あとは手数料の無料の条件と好みの問題でしょう。
先進国株式といっても米国のみに投資したい方はSBI証券一択となりますが、それ以外は大差ないのが現状ですので、本当に好みの問題です。
今後の動きを予想
運営管理手数料が無料となるラインの競争はこれにて終了しましたので、次はいよいよ中身の競争に入ってきます。
具体的には取扱商品の改善であったり、アフターサービスの充実といったところでしょうか。
こうなってくるとグループ会社に資産運用会社を持つみずほ銀行は先手をうてるのではないですかね。自社用に開発してそれをおろせばいいわけですから。運営管理手数料を無料にしてしまった今となっては何が何でも残高を増やしていかないと飯が食えなくなるわけです。
完全に私たちユーザー側にはいい状況ですよね。企業努力がユーザー側に直結しているわけですから。
どんどん信託報酬の低い商品が出てきてくれることに期待します。
取扱商品以上に期待すること
国民年金基金連合会に毎月払う103円の改善でしょうか。民間企業は身を削った努力をしている中で公的機関も努力しないわけには行かないでしょう。今のクソ遅い手続き対応とかみても、システム化とか色々やる余地はあると思うんですけどね。
この点については、私たちユーザー側が継続的に声を上げて、改善してもらえる方向に持っていかないと思っています。
皆さん、どんどんつぶやきましょう!笑
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